ハンサム・ウーマン 新島八重と明治の京都

ハンサム・ウーマン 新島八重と明治の京都 page 5/14

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5 まえがき 明治元年秋、会津藩主の居城・鶴ヶ城は、新政府軍による猛攻を受けていた。会津藩の兵士のほか、多くの婦女子も籠城し、総数およそ5 千人。新政府軍の撃ち放す、何千発という砲弾によって、城内は阿鼻叫....

5 まえがき 明治元年秋、会津藩主の居城・鶴ヶ城は、新政府軍による猛攻を受けていた。会津藩の兵士のほか、多くの婦女子も籠城し、総数およそ5 千人。新政府軍の撃ち放す、何千発という砲弾によって、城内は阿鼻叫喚の地獄絵の様相となる。そうした中、自らスペンサー銃を操り、果敢に応戦する、うら若い女丈夫の姿が見られた。 彼女こそ、この本の主人公である山本(新島) 八重だ。男尊女卑の封建の世にあって、このような女性がいたことは驚きであり、彼女が後年「幕末のジャンヌダルク」と呼ばれるようになるのもむべなるかなである。しかしながら、1 ヶ月に及ぶ籠城戦もむなしく、鶴ヶ城は開城となった。 その後八重は、朝敵・会津藩の一族として、逼塞の暮らしを余儀なくされる。ところが、運命は彼女に新たな後半生を用意していた。死んだはずの兄が京都で要職に就いていることが判明。八重はその兄を頼って上洛し、そこで、アメリカ帰りのキリスト教徒と出会う。やがて2 人は結ばれ、八重は、クリスチャン・レディーとして時代を切り開いていくことになるのだ。 本書では、京都における八重の足取りを辿るとともに、ハンサム・ウーマンと呼ばれた彼女の生き方への理解を深めるため、当時の時代背景をできるだけ浮き上がらせようと試みた。八重の、数奇な人生の追体験をともに楽しんでいただければ幸いである。