杉家の女たち

杉家の女たち page 7/18

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松下村塾しょうかそんじゅく塾生から選ばれた四女・文の結婚相手野山獄から実家に戻り、自宅謹慎の身となっても、寅次郎(松陰)の勉学への熱意は....

松下村塾しょうかそんじゅく塾生から選ばれた四女・文の結婚相手野山獄から実家に戻り、自宅謹慎の身となっても、寅次郎(松陰)の勉学への熱意は変わらなかった。今度は父・百合之助、兄・梅太郎、養母方の父・久保五郎左衛門を相手に、『孟子』の講義を始めた。また、寅次郎の名声を慕って多くの門弟も彼の元へ訪れた。安政3年(1856)9月、寅次郎は叔父・玉木文之進が興し、その後久保五郎左衛門が引き継いでいた松下村塾で、彼らの指導に当たることになった。学舎は、小新道の杉家の宅地内にあった「離れ」が使われた。ここで寅次郎は、読み書き漢文から、論語や兵学、果ては世界情勢まで、幅広い分野の教育を施した。そして、身分の垣根を取り払い、講師も塾生も対等とし、一方的な講義ではなく、自由な議論を重視したという。103