続・戦国おもしろばなし百話

続・戦国おもしろばなし百話 page 23/24

電子ブックを開く

このページは 続・戦国おもしろばなし百話 の電子ブックに掲載されている23ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
23 道雪は若い頃雷に打たれた怪我で歩行困難となった。この話は別記の娘誾ぎん千ち代よに書いた。永禄年間、大友氏の影響力は道雪の働きによって九きゅう国こく二に島とうにも及んだ。ところが、大友宗そう麟りんは....

23 道雪は若い頃雷に打たれた怪我で歩行困難となった。この話は別記の娘誾ぎん千ち代よに書いた。永禄年間、大友氏の影響力は道雪の働きによって九きゅう国こく二に島とうにも及んだ。ところが、大友宗そう麟りんはその成功に酔って、酒しゅ色しょくに、うつつをぬかすようになった。家臣の妻女にも手をつける。女に囲まれた奥に籠って、表の侍さむらい所どころにも顔を出さなくなった。老臣たちが登城しても顔を見せない。倭ねい臣しんを重用し、諫いさめる者を罰した。まさに典型的暴君だ。そこで道雪は、なんとかして目をさまさそうとして毎日登城するが、奥に引き籠って相手になろうとしない。姑息な手段をしない道雪だが、一世一代の大芝居をうつことになった。なんと武骨者の道雪が宗麟を見習い、多くの美女を集め、その女たちに夜となく昼となく舞を踊らせ、それを見物しながら酒盃を傾けた。驚いたのは他の家臣たちである。これで大友家もいよいよ末まつ世せいかと嘆いたが、宗麟の受取りようは違った。「ほほう、あいつがのう」宗麟は道雪の狂気を喜んだのだ。「道雪はもともと、月見・花見・酒宴に乱舞、何一つとして、性に合わなかったのに一体なんとしたことか。一度この目で確かめてくれよう」宗麟の訪問を道雪は喜んで最高の歓かん待たいをした。この席で道雪は、宗麟をこんこんと諫めた。彼も大物で、キリシタン狂いも西洋の優れた文明を手に入れるためで、一ひと角かどの戦国武将であった。道雪の諫かん言げんには怒立花道雪戦国武将