戦国おもしろばなし百話

戦国おもしろばなし百話 page 12/22

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82る。これによると、秀吉の曽祖父は国吉と云い近江浅井の生まれで、山門の「下坊昌盛法師」と号したが、後に還げん俗ぞくして尾張国中村に住した。祖父は中村弥助吉高と称し、父は中村弥助昌吉と名乗り、その子が秀....

82る。これによると、秀吉の曽祖父は国吉と云い近江浅井の生まれで、山門の「下坊昌盛法師」と号したが、後に還げん俗ぞくして尾張国中村に住した。祖父は中村弥助吉高と称し、父は中村弥助昌吉と名乗り、その子が秀吉である。『尾張群書系図部集』もそう記述している。そして木下姓は、妻おねの父とされる杉原助左衛門定利(?~ 1593)の出身が、木下氏であるところから付けられたという。 中村出身で中村を苗字とした武将に、中村対馬守元勝(1544 ?~ 1610)がいる。この中村元勝は文明年間(1469 ~86)に尾州愛智郡中村郷に来住し、父は中村弥右衛門元利と称して今川左馬之助(氏豊)に仕え、天文元年(1532)今川氏豊の居城、那古屋城(愛知県名古屋市中区)が織田信秀に攻撃された時、討死。その子が中村元勝である。 秀吉の出生地は地元の古老の言い伝えでも尾張国愛知郡中村郷中中村(名古屋市中村区)で、その屋敷跡には、今、民家が立ち並んでいる。*『尾陽雑記』は、著者・山村敏行、愛知県教育会、昭和7年(1932)刊行。愛知県郷土資料刊行会により、昭和52年(1977)2月再刊。*『武功夜話』は、戦国時代頃の尾張国の土豪前野家の動向を記した覚書などを集成した家譜の一種。*『尾張群書系図部集(上下)』は、編集・加藤国光で、続群書類従完成会により昭和52年(1977)12月刊行された。