戦国の女

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2はじめに応おう仁に んの乱以降、室町幕府の権威は急速に低下する。それに伴い、既存の統治機構を破壊して、各地に幕府から独立した「国」を創り上げる者が現れ始めた。いわゆる戦国....

2はじめに応おう仁に んの乱以降、室町幕府の権威は急速に低下する。それに伴い、既存の統治機構を破壊して、各地に幕府から独立した「国」を創り上げる者が現れ始めた。いわゆる戦国大名である。彼らの多くは領土の拡大を目指し、そのために互いに争い合ったが、何が何でも武力で決着を付けようとしたわけではなかった。「孫そ ん子し 」の兵法にあるように、できれば「戦わずして勝つ」に如し くはないと考えていたのである。そして、そのために用いられた外交手段の一つが、政略結婚だった。一族の、多くの女性たちが、そのために駆り出された。兵士が戦場に赴くように、彼女たちもまた他家へと嫁いでいったのである。本書の前半は、有力戦国大名であった武田氏、北条氏、今川氏、上杉氏、織田氏、徳川氏、豊臣氏の七氏において、政略の駒こ まとされた五十六人の女性を取り上げ、その生涯をたどったものである。徳川家い え康や すが最終的に天下を平定するまでの、各氏のつぶし合いにおいて、彼女たちの果たし