戦国の女

戦国の女 page 18/22

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18後年の父子離反に繋がったとみるのは、穿う がちすぎだろうか。実際、扇谷上杉氏は天文十五年(一五四六)、北条氏の攻撃を受けて滅び( 河か わ越ごえ夜よ戦いくさ)、山内....

18後年の父子離反に繋がったとみるのは、穿う がちすぎだろうか。実際、扇谷上杉氏は天文十五年(一五四六)、北条氏の攻撃を受けて滅び( 河か わ越ごえ夜よ戦いくさ)、山内上杉氏も永禄四年(一五六一)、越後三条長尾氏の長尾景か げ虎とら(上杉謙け ん信しん)に名跡を譲ったため、以後長尾氏が上杉氏の嫡流となる。やがてこの謙信と、信玄は北信濃の覇は権けんをめぐって激しく争うことになるのだ。信玄の正室は公家の出身三条夫人(一五二一?~一五七〇)三条夫人が、武田信虎の嫡男・信玄に嫁いだのは、天文五年(一五三六) 七月のことである。前正室(上杉朝興の娘)が亡くなって二年が経っていた。信玄としては再婚であり、三条夫人はいわゆる継け い室しつであった。といっても信玄はまだ十六歳で、この年に元服し、十二代将軍・足利義よ し晴はるから偏へ ん諱きを 賜り、幼名・太郎を改め「晴信」と称するようになる。三条夫人も信玄と同年齢ぐらいだったと思われる。