恋する幸村

恋する幸村 page 20/24

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さくらの前にやってきては、戦いくさにおける自分たちの武ぶ勇ゆう伝でんを繰り返し自慢した。かと思うと、「さすが京の都の姫君じゃ、ここいらの娘とは肌の白さも....

さくらの前にやってきては、戦いくさにおける自分たちの武ぶ勇ゆう伝でんを繰り返し自慢した。かと思うと、「さすが京の都の姫君じゃ、ここいらの娘とは肌の白さも漂う気品も全然違うわい。昌幸が羨うらやましいな」などと下げ卑びた言い方で、うつむき加減のさくらの顔をのぞき込んだりするのだった。*さくらと昌幸の婚礼の祝宴は、三日三晩ぶっ通しで続けられた。さくらが、昌幸と2人だけの時間が持てたのは4日目の夜であった。「お疲れでござったな」昌幸が労ねぎらいの言葉を掛けてくれた。「そうですね、随分疲れました」さくらは正直に答えた。「田舎武家のしきたりゆえ、御ご寛かん恕じょ願いたい」「そのようなお気遣いは無用でございます」「それがし自身、公く卿ぎょうの姫君をどう扱ったらいいものやら、よく分かり申さぬ」「だから、そのようなお気遣いは」と再び言いかけて、さくらは自分の真の姿に思い至り、20